人形使い2 オリジナルサウンドトラック(CDDA版のおはなし)

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PC9801版で好評だった人形使い2ですが、その後Windowsへの移植が決まりました。まだ爆発的に普及したWindows 98は発売されていませんが、Windows 95などがじわじわと勢力を伸ばしていた時期です。

この頃からしばらくの間、Windowsのゲーム音楽といえばCDDAでした。うろ覚えで申し訳ありませんが、確か音楽CDの1トラック目にプログラムが記録されており、2トラック目以降は普通に音楽が再生されるという仕組みだったと思います。なので制作する音楽も普通にCDを制作するようなやり方が必要になります。

当時、個人が音楽CDを制作するにはDATによる納品が必要でした。いやカセットテープとかでも受け入れてくれたのですが、基本はDATでした。幸いなことに樋口は当時DATデッキを持ってたので、ご依頼をいただいた時は喜んで引き受けました。

とはいえDATデッキを持っているだけでノウハウはまったく持っていません。にもかかわらず、普段とは違うことをやってみたいと色々手を出して苦労しまくったのは良い思い出です。

実は樋口、持っているだけでまったく使ったことのない機材というのがいくつかありました。

  • Roland S-760(サンプラー、メモリは32MB)
  • AKAI DR4(4トラック デジタルマルチレコーダー)
  • YAMAHA FX770(ギター用のデジタル マルチエフェクター)
  • BOSSとかそのへんのギターエフェクター(コンパクト型)

せっかくだからこれらを使ってみよう!…と若気の至りで思い立ってしまったのです。

というわけでCDDA版の音源のほとんどはS-760によるものです。どうしても気に入った音がないという場合に限ってRoland SC-55を使っていたと思います。

ギター用のエフェクターはディストーション・ギターの音を作るときに使いましたが、FX770はほとんど使った記憶がないです。というのもデジタルのせいかディストーションの音が嘘っぽかったんですよね。きらびやかな派手な音は得意だったんですが、シンプルなディストーションはコンパクトエフェクターの方が音が良かったのです。

そうやって作った音をDR4に録音していきます。モノラル4トラックしかないのでステレオで録音したら2パートしか使えません。ピンポン録音(*)をしまくりました。

*ピンポン録音:録音されたトラックを再生しながら空いている別のトラックにダビングしていく作業。詳細はググって!

ピンポン録音すると元に戻せないので、制作の最初の方はピンポンする前に必ずDATにバックアップをとっていました。これがまた時間かかるんだ…。要はDATにダビングしているだけなので。

3曲くらいは真面目にバックアップとってましたが、そのうち面倒臭くなってやらなくなりました(笑)。バックアップをするよりも、その時の設定をメモっておいて問題が起きたら最初からやり直す方が早いと気づいたのです。

まあ苦労話は尽きることはありませんが、そんな感じに四苦八苦しながらマスターを作っていました。当時は今でいうDAWが普及していなかった(あってもめちゃめちゃ高価だった)のでミックス前のパラデータなんかは残っておらず、マスターテープのみです。

CDに収録されている音楽はOPNA版の音楽とバランスをとるためにマスタリングを行っています。

次回は各曲について思い出せることを書いていこうと思います。